#30 (#15) スクリ-ニング調査時の簡易測定
当社での測定事例を紹介します。
当社ではアセトニトリル(cas.no 75-05-8)を使った分析作業を良く行います。アセトニトリル分析作業では、複数の工程でアセトニトリルによるばく露のおそれがありますが、その中でもアセトニトリルを入った容器を開閉する作業が、作業者にとって最も高濃度にばく露を受ける分析作業と考えられます。当社のアセトニトリルを使用する分析作業が濃度基準値を超えるおそれがあるか否か、又は、確認測定が必要であるか否かを確かめる目的で、容器開閉作業を含む複数の高濃度ばく露の可能性がある分析作業についてリアルタイムモニタ-を用いたスクリ-ニング調査を実施しました。
右写真がリアルモニタ-による測定状況です。下記タイムチャ-トがリアルタイムモニタ-測定の結果です。何れの高濃度ばく露の可能性がある分析作業についても濃度基準値の1/2より十分に低いことが確認され、スクリ-ニング調査を行った時点では局所排気装置が有効に働いてると考えられ、アセトニトリルを使用した何れの分析作業もアセトニトリルの濃度基準値を超えるおそれがなく、確認測定は不要であると判断しました。
なお、局所排気装置の有効性を考え、その後のアセトニトリル使用分析作業についても、リアルタイムモニタ-を用いて定期的測定を続けています。
#31(#22) リアルタイムモニタ-短時間濃度測定(参考値)
法令により濃度基準値の設定がある物質は、法令による測定方法が定められているため、リアルタイムモニタ-を使用した測定はできません。一方、技術上の指針では、法令により短時間濃度基準値が設定されていない化学物質についても一定の高濃度ばく露を制限する努力義務が設けられています。当社では、化学物質による高濃度ばく露を把握する目的でリアルタイムモニタ-短時間濃度測定(参考値)の測定サービスを行っています。なお、妨害成分がある場合は測定できないことがあります。当社が第44回日本作業環境測定協会学術大会で発表した研究論文の一部を紹介します。模擬的にトルエンを含む複数成分からなるラッカ-シンナ-の塗装作業を行い、精密測定(GCMS)とリアルタイムモニタ-測定並びにGC-PID分析からトルエンの短時間濃度(参考値)を算出しました。模擬実験では管理濃度の3倍値を超える高濃度ばく露が4回生じていたことが分かりました。
#32 リアルタイムモニタ-のレンタルサービス
リアルタイムモニターのレンタルサービスを行っています。以下にサービスの流れを示します。
ご依頼は、環境測定ストアか電話(06-6170-9875)でお願いします。